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2005.07.31

「星になった少年」オチまでわかるタイトル、でもイイ!

 「星になった少年」(東宝)は、象使いになることを夢見た少年の、感動の実話「誰も知らない」柳楽優弥君の演技も楽しめますが、坂本龍一の音楽が透きとおるような美しさです!!

タイトルからしてオチはわかっているような作品ですし、予告を見ただけでストーリーのアウトラインもわかります。
それでもせずにはいられないって、どういうことなんでしょうか?

そもそも柳楽くんの演技って、かなり無表情でその主人公の本心がわからないんです。(そこがいいんですよね)
ところが!
周辺のサブキャラたちが、彼の思いをくみとって観客に伝えてくれるようなセリフや行動をおこす。
これにやられちゃうんです。
日本語が通じない、タイの象使い学校の友人や先生をはじめ、ガールフレンドや家族など、周辺キャラたちの思いやりに泣けてしまうわけです。

その最大インパクトがですよ!!
それでなくても悲しそう~な目をしていますから。
主人公が象の声を心で聞くシーンなんて、少しSFじみているものの、なんだか納得できちゃう。
そんなことは無理だ、と思ってしまうと、もうそこで冷めてしまうだろうなぁ。

孤独な少年動物、という泣かせ技の横綱を惜しみなく投じたこの作品。
親子そろって、絵本を楽しむようにみてほしい作品です。

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2005.07.30

「頭文字D」鳥肌がドリフトしたよ!

 「頭文字D」(ギャガ)は、日本のコミックを香港映画界が映画化した、カーアクション映画猛スピードで流れるような四輪ドリフトに、鳥肌までドリフトしちゃいました!!

豆腐の配送で鍛えたドライビングテクニックを駆使してカーバトルを制覇していく青年と、バトルに賭けるイキのいいあんちゃんオヤジたちの姿を描いた物語。

「インファナル・アフェア」(03)シリーズのスタッフ&キャストによる作品、ということにまずは驚きですよ!
しかも、撮影は日本で、当然ながら日本のお話という設定です。

「TAXI」(98)「ワイルドスピード」(01)など、派手なカーアクション映画を見るたび、“日本では法律がうるさいからあんな撮影はムリだ”なんて声をよく聞きましたが、もうそんなことは言えましぇん!!
日本の山道を封鎖して長期撮影する許可を、香港映画界がゲットしたわけですから。

ストーリーはほどほどに、やはり見応えあるのは全編にわたるカーアクションシーンです。
スピードだけがスゴイ外国作品と違うのは、クネクネ曲がった日本の狭い地形をうまく乗りこなす際の、ドリフトの美しさです!!
シュルシュルシュル~~~ッと流れるようなドリフトで2台、3台の車が走り抜けるところなんて、かなりの快感もんでっせ!!!

アンドリュ・ラウ監督は、もともとカメラマン出身
それだけに、カメラワークもアクションのポイントを押さえて気持ちよく見せてくれました。
キャストでは、「ツインズ・エフェクト」(04)のエディソン・チャンがクールな走り屋を演じて儲け役です。
8月下旬には、台湾のシンガーソングライターでありながら主人公を演じた、ジェイ・チョウ来日キャンペーンも予定されているとか。

香港では「エピソード3」を抜く興行だったこともうなずける、カーアクションをたっぷり堪能できる作品です。
9月下旬公開です。

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2005.07.21

「アイランド」稲妻ロゴのないマイケル・ベイ監督最新作!

 「アイランド」(ワーナー)は、「パールハーバー」(01)「アルマゲドン」(98)のマイケル・ベイ監督最新作!管理社会の近未来で、驚愕の事実を知った主人公が、巨大企業の陰謀解明に挑みます!!

ストーリーは、70年代の地味なSF映画を思わせますが、出来あがった作品は、超ド派手アクションの連続です!
さすがはマイケル・ベイ監督ですよ。
しかも今回、初めてジェリー・ブラッカイマー製作ではない作品を監督しています。
いつものマイケル・ベイ作品なら、冒頭に有名な稲妻ロゴ(一本道にビカッ!と稲妻がはしるアレです)が登場するわけですが、今回はナッシング。
これは一体、どういうことでしょう?ケンカかな?ちょっと気になるところです。
宣伝展開にいつもと違う様子を感じてしまうのも、ブラッカイマー製作でないが故なのか?

でも作品は、めっちゃオモロイです!!!
近未来のロスの街中を、スター・ウォーズに登場しそうな乗り物メカがビュンビュン飛びまわってチェイスするシーンなんか、そのスピード感は最高ですよ!!!
自動車からビルまで、後半はとにかく、やたらと破壊シーンが満載です!

熱い熱い夏、スカッ-----!!と出来る作品です。
俳優では、ユアン・マクレガーを執拗に追い続けるジャイモン・フンスーが素晴らしく、その存在感をますますアピールしています。
7月23日公開です。

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2005.07.19

「ヒトラー 最期の12日間」ドイツ映画の超力作!

 「ヒトラー 最期の12日間」(ギャガ)は、ヒトラー総統が自決するまでの12日間を、側近秘書の視点から描いた衝撃の超力作「ベルリン・天使の詩」(88)のブルーノ・ガンツが、狂気の表情でヒトラーを演じます!今年度、米アカデミー外国語映画賞ノミネート作品!!

最期の12日間ですから、もはやドイツ軍の敗戦色濃厚な極限状況なわけです。
そんななか、登場人物たちは、さまざまな決断を強いられていきます。
ヒトラー、ゲッペルス、エバ・ブラウンなど・・・。
戦争映画は数々あれど、決断することの重さをここまで見せつける作品は、そうないですね。
ヒトラーとエバ・ブラウンのキス・シーンというのも、初めて見ました。

いやもう、厳しい過酷なシーンの連続ですよ。
生き残ろうとする者、命を絶とうとする者、バカ騒ぎに狂じる者。
いわば全編がタイタニック沈没寸前の状態です。

ドイツ映画は時々、す~んごい作品を放ちます。
普段はあまり見ることもないし、難しそうな映画が多そうな感じを受けるのですが・・・。
とはいえこれまでも、
「ブリキの太鼓」(81)「U・ボート」(82)「グッバイ、レーニン!」(04)など、いずれも茫然とするほどの衝撃作・感動作でした。
「ヒトラー 最期の12日間」もしかりです。

生きるべきか、死すべきか。
戦時下の究極の選択を、俳優陣たちの迫真の演技、陥落寸前の過激な戦闘シーン、そして秘書の告白というリアリズムで描ききった、今年公開のなかでも大大注目の作品です!!

関西の公開は、7月30日から。

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2005.07.18

「妖怪大戦争」栗山千明の妖怪がいいよ!

 「妖怪大戦争」(松竹)は、妖怪だらけのファンタジー・ホラー!妖怪を利用して人間への復讐を企む魔界人に、ひとりの少年と日本妖怪軍団が戦いを挑みます!!

物語は、ある少年のひと夏の成長物語、といったところです。
かつて「妖怪大戦争」といえば、日本妖怪VS西洋妖怪というパターンだったのですが、消費社会への警鐘的なスタイルになっているところが新鮮です。

とはいえ、
メインはとにかく妖怪です!
妖怪!というだけで黙っていられない私には、目移りしてしかたがない作品でした。
かつて少年時代に見た数々の妖怪映画とは比べ物になりません。
もう、うじゃうじゃ出てきて、頭の中の妖怪名データベースがフル稼働しましたね。

なかでも、妖怪を裏切る鳥刺し妖女・アギを演じた栗山千明がいいです!!
日本妖怪をあざ笑い、情け容赦なく餌食にしていく、この悪女っぷり!!!
ムチをビシッ!ビシッ!と唸らせながら迫ってくるくるところなんぞ、ゾクゾクしますな。(単なるエロおやじやな)
あぁ~、妖怪人間ベラを思い出しちゃいましたよ。

他にも、竹中直人油すまし岡村隆史小豆あらいなど、絶妙な妖怪キャスティングも楽しめます!
暑い夏、ワイワイ騒ぎながら見たい作品ですね。
監督は「着信アリ」(04)など、超多作の三池崇史
公開は8月6日です。

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2005.07.10

「マラソン」母は強いわ!

 「マラソン」(松竹)は、自閉症の障害を抱えながらフルマラソン完走の奇蹟を起こした、19歳の少年の実話に基づく感動のドラマ「ラブストーリー」(04)のチョ・スンウラスト・スマイルがすがすがしい!!

主人公の努力もすごいのですが、そののなりふり構わぬ深い愛情に心を打たれますよ。
母は強い!!!
「フォレスト・ガンプ」(95)のおかあさんを思い出しました。
母役を演じるのはキム・ミスク
この方、テレビドラマを中心に活躍しており、映画は23年ぶりだとか。
きっとテレビでも、泣かせる名演技を数々とこなしてこられたのでしょう。

マラソンという題材は、やはり感動作にピッタリなのでしょうね。
久しぶりに「マイ・ウェイ」(75)や「リトル・チャンピオン」(81)を見たくなりました。
「マラソンマン」なんてのもあったな。ありゃ恐かった!!)

この「マラソン」も、
走っているときが一番しあわせ、という主人公の純粋さウルウルっとくる作品です。
そして息子を想う母親の強い愛情
心になじむように染みわたる、美しい音楽がさらに感動を駆りたててくれます。

子供のいる人には、たまらん作品ですぞ。

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2005.07.09

「HINOKIO ヒノキオ」やっぱり泣いちゃいました!

 「HINOKIO ヒノキオ」(松竹)は、閉ざされた少年・少女の心がロボットを通じて癒されていく、ピュアなラブストーリー!今年一番の豪涙作品でした。

予告を見ただけで、いつもジ~ンと来ていましたから、見ている間はほとんど泣きっぱなしでしたよ。
少年少女の出会いと別れ、そして心の成長とほのかな恋心を、とてもさわやかに見せてくれます。

ヒノキオは引きこもりの少年が遠隔捜査するロボットなのですが、無表情のはずなのに、だんだんと表情を感じてきます。
これが不思議なんです。
映画史に残るロボットは皆そうですね。
ターミネーター、R2-D2やC3-PO、古くは「禁断の惑星」(56)のロビー、最近では「アンドリューNDR114」(00)のアンドリューなど。

今の日本を舞台にしながら、ロボットが生活に同居している世界を、違和感なく見せてくれるという表現力、リアリティーもスゴイですよ。

「自分の好きな人を大切にしたい!もっと知りたい!」
「本当の君に会いたい!」
そんなストレートな想いがとても新鮮に、さわやかに伝わってくる、日本映画の新たな傑作です!!
「小さな恋のメロディ」(71)を下敷きにしている数々のシーンも、私には嬉しい限りでした。

原案・監督は、「河童」(94)「ACRI」(96)でVFXを担当してきた秋山貴彦
劇場公開作品としては、今回が第1回監督作だとか。
次回作が楽しみです。

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2005.07.05

「ダニー・ザ・ドッグ」ジェット・リーの最高傑作!

 「ダニー・ザ・ドッグ」(アスミック)は、「HERO」(03)のジェット・リー「ミリオンダラー・ベイビー」モーガン・フリーマンと共演する、感動のアクション作品!リュック・ベッソンによるストーリーが素晴らしい!!

ギャング一味の戦うマシーンとして、人間の感情を失ったまま育てられたジェット・リーが、家族を失った盲目のピアノ調律師と出会い、少しずつを開いていくが・・・といった物語です。

この作品、ジェット・リー出演作としては、最高傑作ですよ!
アクション、ドラマ、ともに超高レベルです!!
「ザ・ワン」(02)「キス・オブ・ザ・ドラゴン」(01)「ブラック・ダイヤモンド」(03)など、まぁアクションは楽しめましたが、ドラマとしてはほとんど覚えていません。

ところが今回は、
ジェット・リーモーガン・フリーマン心の交流シーンが、後半の涙へと誘ってくれました。
やはりそこは「レオン」(95)のリュック・ベッソンによる脚本の威力です。

もちろん、ジェット・リーのアクションも堪能できます!
彼のアクションの特徴はとにかく、動きが美しい、つまりは本物、ということです。
さすがは中国武術大会5年連続優勝の記録保持者です。

グラディエーターのようなマッチョ4人を相手に戦う場面、いかにも達人っぽいスキンヘッド男と延々戦う場面など。
過激な強敵を相手に、防御と攻撃の連続技の果てに勝利を得る快感は、なんともいえません!!
もう、が入りっぱなしです。

リー・リン・チェイの名前で「少林寺」(82)に登場し、その凄まじいアクションに驚いたのは、もはや23年前!
その華麗な動きが未だ衰えない。
これはスゴイ!!!
ジェット・リー・ファンの私を、最も満足させてくれた作品でした。

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